内部統制の有効性の証明は、合理的な証明に過ぎない

内部統制報告書でその有効性が証明されたからと言って、財務諸表の信頼性が完璧に保証されるわけではありません。内部統制の有効性の証明は、あくまでも合理的な証明に過ぎず、絶対的な証明にはならないからです。

つまり、日本版SOX法が義務付けている内部統制は、完璧なものではなく、そこには限界が存在しているのです。各企業の費用、作業負担と内部統制の効果のバランスを考えた際に、ちょうど均衡し現実的だと思われるポイントが、日本版SOX法で求めている内容なのです。

内部統制は、その導入・運用自体が目的ではなく、あくまでも財務報告の信頼性、透明性を確保するための一つの手段であるととらえ、その手段として世界的に標準となっている管理手法であると考えればよいのではないでしょうか?

経営者自ら内部統制の導入・運用の責任と義務を負い、経営者自らが自己評価を行い、その報告に関して監査を受けて信憑性を持たせるという仕組みが、第三者が一番判断しやすく、公平で、各企業の負担が少ないということになるでしょう。